| マイワシ |
Sardinops melanostictus |
| 対馬暖流系群 |
担当:西海区水産研究所 |

| 寿命: |
7年程度 |
| 成熟開始年齢: |
資源低水準期では1歳魚から産卵するが、高水準期には2歳魚から産卵する |
| 産卵期・産卵場: |
産卵期は1〜5月(主に2〜4月)
産卵場は、資源の水準により異なり、低水準期には沿岸の限られた海域
高水準期には薩南海域に大産卵場が形成され、広域に産卵場が分布 |
| 索餌期・索餌場: |
高水準期には東シナ海から日本海へ夏季に索餌回遊を行なっている群が多かったが、低水準期には大規模な回遊はあまりしない |
| 食性: |
仔魚期以降、仔魚期にはカイアシ類などの動物プランクトン、未成魚・成魚期には珪藻などの植物プランクトンを主体に動物プランクトンも捕食 |
| 捕食者: |
大型の魚類や海産ほ乳類および海鳥類などに捕食される |




日本周辺では、マイワシは古くから漁獲されていることが知られている。マイワシの漁獲量は1930年代および1980年代に増加した。対馬暖流域では、マイワシはまき網漁業や定置網などで漁獲される。資源が高水準の時はまき網による漁獲がほとんどであったが、資源が低水準の近年では、まき網は主要な漁獲対象魚となっていない。

日本海北区(青森県〜石川県)、日本海西区(福井県〜山口県)および東シナ海区(福岡県〜鹿児島県)におけるマイワシの総漁獲量は1983年に100万トンを越え、1991年までずっと100万トン以上の漁獲量であったが、その後急速に減少し、1999年には41千トン、2000年には78百トン、2001年には14百トン(速報値)であった。
対馬暖流域では、日本の他に韓国、ロシアもマイワシを漁獲しており、韓国の漁獲量は1999年に17千トン、2000年には22百トン、2001年には百トンであった。ロシアの漁獲量は1991年まで20万トンを越えてたが、1992年には7万トンとなり、それ以後の漁獲はないと思われる。



コホート解析により資源量を推定した。期間は暦年(1〜12月)。寿命は7歳程度であるが、4歳魚以上は一つのグループにまとめて評価した。自然死亡係数は0.4とした。最近年のFは過去3年間の平均とした。その他、卵稚仔調査による卵豊度の推定や、各県地先における標本船のCPUEの解析などを行なっている。

コホート解析による資源量推定結果によると、1989年以降急激に資源量は減少し続けている。1989年から1994年まで、資源量は100万トン以上の資源量があると推定されたが、1995年以降は100万トンを割り込み、1997年以降は10万トンを割り込んでいた。2001年の推定資源量は23百トンであり、過去最低であった。卵稚仔調査の結果、ほとんど卵は採集されなかった。以上のことから、資源水準は低位、資源動向は減少とした。

日本周辺のマイワシは1990年代後半に漁獲量・資源量とも急激に減少した。その要因は加入の連続的な失敗によるものとされる。太平洋側では卵豊度も高く、仔魚の栄養状態も良かったにも関わらず、未成魚期以降の加入が悪かったことも知られている。したがって、人為的な影響というよりもむしろ自然環境的な要因によって資源が減少したと考えられている。現在は、産卵親魚が減少したことと、未成魚以上への加入が悪いことから資源が好転する可能性は低い。このような状況下で、漁獲量規制により直ちに資源を大幅に増加させることは不可能である
現状のFのまま漁獲し続けると資源量は2003年以降急速に減少する。現状のFより大幅に削減した漁獲係数(例えばF30%SPRやFmax)の場合でさえ、資源は減少傾向を辿る。したがって、マイワシを専獲することは避け、混獲で漁獲される程度。
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管理基準 |
ABC(トン) |
漁獲割合 |
F値 |
| ABClimit |
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- |
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| ABCtarget |
- |
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- 2001年の資源量・漁獲量とも過去最低であった
- 漁獲は当歳魚、1歳魚主体である
- 卵稚仔調査の結果、対馬暖流域ではほとんど産卵していなかった
- 各県地先のまき網標本船のCPUEも極めて低調に推移した

- 資源が極めて低位の現在では、マイワシを専獲することを避け、混獲で漁獲されるものだけを水揚げするようにすべきである
- 卓越年級群が発生しても、親魚を増加させる観点から、未成魚への過大な漁獲圧をかけることは避けるべきである
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