平成14年度資源評価票(ダイジェスト版)
ズワイガニ Chionoecetes opilio
太平洋北系群 担当:東北区水産研究所


寿命: 不明
成熟開始年齢: (年齢は不明)、50%成熟サイズは雄甲幅78.6mm、雌甲幅65.8mm
産卵期・産卵場: 不明
索餌期・索餌場: 周年、水深150mから750m
食性: 不明
捕食者: 不明



主として福島県において主に沖合底びき網漁業により漁獲されている。福島県では1975〜1980年頃からズワイガニを漁獲するようになった。1995年以降の漁獲量は107〜353トンで、日本海やオホーツク海に較べて少ないが、福島県では重要な資源の一つである。
本海域では1996年に省令に基づく規制が導入され、操業期間は12月10日から翌年3月31日で、雄は甲幅8cm未満、雌は外仔を持たない未成熟ガニの漁獲は周年禁止されている。


漁獲統計は十分には整備されておらず、1992年以降の漁獲量しか把握されていない。それによると、1995年漁期(1995年12月〜1996年3月)の漁獲量は最高の353トンであったが、その後は減少し、2000年は107トン、2001年は120トンであった。このような漁獲量の減少は価格の低下のため、ズワイガニを対象とした操業隻数が減少したことも一要因と考えられる



秋季に東北海域全域でトロール網による底魚類資源量調査を実施し(水深150〜900m、計71地点)、北部と南部および水深帯別に海域を層化し、面積−密度法により資源量を推定した。また、トロール調査と曳航式深海ビデオカメラの比較試験の結果から、トロール網の身網の採集効率(網の前にいたカニの何割が網にはいるのかを示す係数)を0.22とした。調査結果から、雌雄別にズワイガニ資源全体の甲幅組成を計算し、漁獲対象資源量、2002年および2003年の加入量を推定して、2003年の資源動向を予測した。


2001年10月時点における資源量は全体で20,444千尾(CV:雄0.31、雌0.35)、2,095トン(CV:雄0.23、雌0.39)で、そのうち漁獲対象すなわち甲幅80mm以上の雄ガニと成熟雌ガニを合わせた資源量は7,056千尾、1,601トンと推定された。また、1996年以降、加入前の甲幅60〜80mmの雌ガニの資源尾数は雄ガニより少ない。2001年のズワイガニ資源量は1996年以降で最も少なかったが、これまでの資源量推定結果から大きく減少したものではない。また、2002年漁期の加入量は少ないが、2003年の加入量は多いと予測されることから、資源水準は中位で横ばい傾向と判断した。


再生産関係が明らかではないが、再生産を考慮して雌ガニの資源量を現在よりも減少させないため、漁獲強度を現状程度に維持することを管理目標とする。2002年の漁獲量を120トンと仮定し、2003年漁期後の資源量を計算すると、雄ガニが1,056トン、雌ガニは473トンとなり、雌雄とも2001年漁期後の資源量よりも増加すると推定されることから、この場合の漁獲量および安全率を考慮した係数0.7を用いてABCを算定した。

  管理基準 ABC(トン) 漁獲割合 F値
ABClimit Fcurrent 160 7.3% 0.08
ABCtarget 0.7 Fcurrent 110 5.0% 0.05
漁獲割合=ABC/資源重量
ABCは10トン未満を四捨五入した値


  • 2001年10月の漁獲対象資源量は雌雄合計で7,056千尾、1,601トン
  • 1996年以降の資源調査結果では、雄ガニに比較して雌ガニの加入量が少ない傾向
  • 2002年漁期の加入量は少ないが、2003年は増加の見込み


  • 漁獲強度を現状程度に維持
  • 雌ガニの資源量を減少させないことが重要