| スルメイカ |
Todarodes pacificus |
| 秋季発生系群 |
担当:日本海区水産研究所 |

| 寿命: |
約1年 |
| 成熟開始年齢: |
雄は約9カ月、雌は約11カ月で成熟する |
| 産卵期・産卵場: |
10〜12月、北陸沿岸〜東シナ海 |
| 索餌期・索餌場: |
春〜夏季、主に日本海沖 |
| 食性: |
沿岸域では小型魚類、沖合域では動物プランクトンを主に捕食する |
| 捕食者: |
海産ほ乳類や大型魚類・イカ類によって捕食される
また共食いによる幼イカ被食も多い |




主にいか釣り漁業によって5〜10月に漁獲される。沿岸域では主に小型いか釣り漁船(30トン未満)によって漁獲され、生鮮品として水揚げされる。沖合域では中型いか釣り漁船(30〜139トン)によって漁獲され、冷凍品として水揚げされる。このほか、定置網や底びき網でも漁獲される。

我が国の漁獲量は1970年代半ばには約30万トンに達していたが、その後減少し、1986年には約6万トンとなった。1987年以降は増加に転じ、1990年代以降は10〜15万トンで推移している。我が国の他、韓国による漁獲も多く、1999年以降は我が国を上回る漁獲量となっている。なお、近年の日本と韓国の本系群に対する漁獲量の合計値は20〜30万トンとなっている。




毎年、6〜7月に日本海側各県の試験研究機関と共同で分布調査を実施し、スルメイカ秋季発生系群の分布状況を調査している。調査は自動イカ釣り機による試験操業によって実施され、調査を実施した全調査点における分布密度の指標値(採集個体数/努力量)の平均値をもとに資源量指数を求め資源状況を把握している。そして得られた資源量指数を基礎として資源量を算出している。また、漁獲統計の解析や、稚仔分布調査も実施しており、これらの結果を総合的に解析して資源水準と動向を判断している。

スルメイカ秋季発生系群の資源量は、1980年代は50万トン前後であったが、その後増加し、近年の資源量は150〜180万トンであると推定されている。したがって現在、スルメイカ秋季発生系群の資源水準は高水準にあると判断される。なお、スルメイカの資源量は中長期的な海洋環境の変化によって変動するという説があり、1990年代以降の資源の増大は、海洋環境がスルメイカにとって好適な状態に変化したことが大きな要因と考えられている。

現在の高い資源水準を持続させることを目標として、1990年代以降の海洋環境下におけるスルメイカの再生産関係をもとに管理方策を検討した。その結果、スルメイカの漁獲割合を39.9%以下におさえることで、現在の高い漁獲量水準を維持できると計算された。なお、近年の漁獲割合は20%前後であることから現在の漁獲努力量であれば十分、現在の高い資源水準を維持できると判断される。しかし、海洋環境が変化した場合には管理方策を変える必要があり、海洋環境や資源動向をモニタリングして対応していく必要がある。
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管理基準 |
ABC(トン) |
漁獲割合 |
F値 |
| ABClimit |
Fmsy |
638,000(279,000) |
40% |
0.72 |
| ABCtarget |
0.74 Fmsy |
512,000(224,000) |
32% |
0.54 |
ABC( )内は我が国EEZ内のもの
F値は各年齢の単純平均
漁獲割合=ABC/資源重量
資源量は1月の値

- 資源状況を調査船による調査結果をもとに把握している
- 現在、資源水準は高水準であり、増加傾向にある
- スルメイカにとって好適な海洋環境にあると考えられている

- 現在の高い資源水準を維持することを目標とする
- 漁獲割合を39.9%以下にすることで目標が達成できる
- 現在の漁獲割合でも目標は十分達成できる
- 海洋環境が変化した場合には管理方策を変える必要がある
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