| マダラ |
Gadus macrocephalus |
| 太平洋北系群 |
担当:東北区水産研究所 |

| 寿命: |
8歳前後
成長は非常に早く、満3歳で1.5kg、満8歳では10kgを超える |
| 成熟開始年齢: |
3歳(一部)、4歳(完全) |
| 産卵期・産卵場: |
12〜3月、仙台湾〜三陸沿岸の各地
陸奥湾産卵群は別系群と考えられている |
| 索餌期・索餌場: |
周年
南北への移動は少なく、浅深移動を繰り返す |
| 食性: |
浮遊期にはカイアシ類幼生、魚卵および十脚目幼生、若齢期にはオキアミ類、成魚期には魚類、頭足類 |
| 捕食者: |
特に知られていない |



東北海域では、沖合底びき網漁業で最も多く漁獲され、ついで延縄で多い。これらの漁業では周年漁獲されているが、冬には産卵のために接岸する大型の個体を狙って、定置網や刺し網漁業が行われている。漁獲対象となるのはだいたい生後満1年後ぐらいからで、小型の個体は主に沖合底びき網漁業や小型底びき網で、大型の個体は主に延縄や刺し網で漁獲されている。

漁獲量は11年周期で増減を繰り返している。近年の漁獲量は1993〜1996年には低い水準にとどまっていたが、1997年以降に増加し始め、1998年には1975年以降初めて2万トンの壁を突破した。その後減少の傾向が見られているが、2001年にも1万5千トン以上と過去3番目の漁獲量を記録している。




直接推定法であるトロール網による面積―密度法で現存量を推定した。調査点は青森から茨城沖に至る71点で、本系群の水平的、垂直的分布域をカバーしている。耳石透明帯の読みとり、体長組成から採集した個体すべての年齢査定を行い、年齢別に現存量を推定した。このとき、採集効率を群れで生活し、遊泳力の低い若齢期には高く(1歳魚、2歳魚の採集効率はそれぞれ0.55,0.45)、単独で生活し、根につく高齢魚については高く設定した(3歳魚以上は0.15)。

加入は1996〜1998年級では多かった反面、1999と2000年級では少なかった。2001年級では1996〜1998年級に比べると少ないが、平均よりも大分多かった。近年では漁獲の中心が1〜3歳に偏っており、若齢期に大半が漁獲される。そのため資源量も加入の動向に大きく左右される。資源量は1998,1999年をピークとして高い水準にあったが、その後の加入の低調ぶりをうけて減少した。しかし2001年級の加入を受けて、やや持ち直したと考えられる。以上のことから考えて、資源水準は中位、資源動向は横ばいであると考えられる。

再生産関係が明らかになっていないため、平均的な加入のもとで資源が高位に増加する漁獲率で漁獲することを管理目標とした。卓越年級をのぞく近年の平均を「平均的な加入」とし、2003年以降、その加入が続くとした。2002年以降の選択率は1995〜2001年の平均値とし、自然死亡係数は寿命から求め、各年齢で一定とした。その条件の下で、漁獲圧をさまざまな基準で規制したときの漁獲量と資源量の変動をシミュレートし、漁獲量を大きく減らさずに資源が高位まで増加するFを求めた。
| |
管理基準 |
ABC(トン) |
漁獲割合 |
F値 |
| ABClimit |
F20% |
10,700 |
34% |
0.41 |
| ABCtarget |
0.8Flimit |
8,900 |
29% |
0.33 |
F値は各年齢の単純平均
漁獲割合=ABC/資源重量
資源量は1月の尾数に6月の重量を乗じたもの

- 近年、連続して卓越年級が発生したため、漁獲量が非常に多い。
- その後、加入が少ない年も見られたため、水準は中位、動向は横ばいである。
- 加入量には年変化が大きい。加入が少ない年には、若齢魚を保護する、などの措置が必要となる。

- 平均的な加入のもとで、資源量が卓越年級発生当時の1998〜1999年に準ずるレベルまで回復することを目標とする。
- 成長が非常に早いため、若齢魚を保護することによって加入が少ない年でもある程度の資源水準を保つことが可能である。そのため、成長段階の早い時期に加入水準を把握することが必要である。
|