平成14年度資源評価票(ダイジェスト版)
ヒラメ Paralichthys olivaceus
北海道西+南系群 担当:北海道区水産研究所


寿命: 不明
成熟開始年齢: 不明(成熟体長、道南海域例:雄350mm(404mm)、雌480mm(570mm)
( )内は50 %が成熟する全長)
産卵期・産卵場: 6月〜7月、水深20〜50mの浅海域
索餌期・索餌場: 不明
食性: 未成魚及び成魚の餌は魚類、エビ類、イカ類等であり、イカナゴを多食
捕食者:



北海道沿岸域に分布するヒラメは主に道西日本海と津軽海峡において、定置網、刺し網、へらびき釣り、沖合い底曳き網などで漁獲されている。漁獲量は6〜7月に多く、10〜12月にも増加する。6〜7月は水深20〜50mの海域で産卵群を、10〜12月は水深50〜120mの海域で索餌群を対象とする。


北海道沿岸海域におけるヒラメ漁獲量は、1963年の2,380トンを最高に急激に減少し、1980年代には480トンから730トンの間で推移してきたが、1989年に403トンと過去最低の漁獲量を記録した。1996年からは増加傾向を示し、2000年に1,280トンであったが、2001年には859トンに減少(暫定値)した。1980年代前半から2001年に至る過去20年間の漁獲量は概ね横ばい傾向である。



北海道沿岸域に分布するヒラメの生物学的パラメータは不明の点が多く、年齢別漁獲尾数あるいは漁獲努力量のデータも得られないため漁獲量の推移と聞き取り情報による資源状態から資源評価を行った。


漁獲されるヒラメについて35cm未満の個体の割合が減少し、35〜40cmの個体の比率が高い傾向にあること、1998年〜2000年には漁獲量も増加していることから、2000年までは比較的豊度の高い新規加入が続いたと考えられる。しかし、2001年には漁獲量が減少し、資源状態の若干の低下があった可能性がある。ヒラメのCPUEを底建網について算出したところ、その値は漁獲量と似た変動傾向を示したことから、漁獲量の推移は概ね資源量の変動傾向を反映していると考えられる。なお、北海道ではヒラメの放流効果調査を行っており、今後これらの成果を蓄積し、添加効率の算出等に用いることにより、資源評価に生かされる。


得られる情報が漁獲量のみであり、漁獲量から推定される資源状態が中位・横ばいと判断されることから、過去5カ年の漁獲量の平均値に基づいてABCを算出した。2001年の漁獲量が2000年に比較して減少していることへの予防的な措置として、ABClimit = 1997年以降5ヵ年の平均値×0.8、ABCtarget = ABClimit ×0.8とした。また、全長35cm未満の個体を漁獲制限する資源管理協定を続行することにより資源量の増大を図る。

  管理基準 ABC(トン) 漁獲割合 F値
ABClimit 0.8 Cave 5-yr 812
ABCtarget 0.8 ABClimit 650


  • 漁獲量から推定されるヒラメ北海道西+南系群の資源状態は横ばい・中位と判断される
  • 底建網・CPUEと漁獲量の推移の比較から、漁獲量の変動は概ね資源量の推移を反映していると考えられる


  • 2003年のABCは2001年の漁獲量が2000年に比較して減少していることを配慮して設定
  • 資源増大のため全長35cm未満の個体の漁獲制限を徹底