| イトヒキダラ |
Laemonema longipes |
| 太平洋北+北海道南系群 |
担当:東北区水産研究所 |

| 寿命: |
24歳以上 |
| 成熟開始年齢: |
雄5歳、雌7歳以上 |
| 産卵期・産卵場: |
2〜4月、本州関東・東北南部沿岸から本州東方の外洋域 |
| 索餌期・索餌場: |
周年、東北太平洋海域以北の陸棚斜面域(水深300〜1500m) |
| 食性: |
オキアミ類や橈脚類などの甲殻類およびハダカイワシ科魚類など |
| 捕食者: |
ムネダラなどの大型ソコダラ類やオットセイ、マッコウクジラ、ツチクジラなどの海産哺乳類 |




東北地方及び北海道東部の陸棚斜面域で、主に沖合底びき網によって漁獲されている。練り製品の原料として、スケトウダラの代替として使われており、漁獲圧はスケトウダラの好不漁に伴って変動する。漁獲サイズは、体長40cm以上で、主要な水揚げ港は、宮城県石巻港と北海道釧路港である。また、イトヒキダラはロシアに対し日本水域内において、漁獲が割り当てられている。

近年の日ロ両国漁船による漁獲量は1992年が28千トン、1993年が24千トン、1994年が20千トンと徐々に減少したが、1995年には35千トンとなり、2000、2001年には48千トンと過去最高を記録した。しかし、これらの変動は資源量水準の増加・減少を直に反映しているのではなく、練り製品の主原料であるスケトウダラの好不漁にともなうイトヒキダラへの漁獲圧の変化やロシアによる漁獲量の変動による影響が大きい。


東北・北海道太平洋海域の陸棚斜面域において、主な分布水深帯である水深350−900mの計74点で実施した着底トロール調査の結果を基に、面積―密度法により現存量を算出した。その結果、現存量は1999年が163千トン、2000年が142千トン、2001年が144千トンと推定された。この最近3年の変化率を求め、2001年の漁獲量をもとにABCを算出した。

東北海域における1995年以降の現存量は、33〜64千トンの範囲で増減を繰り返している。また、主要漁場におけるCPUEにも大きな変化が見られないことから、資源の動向は、横ばい傾向と考えられる。なお、東北・北海道海域を含めた調査データが最近3年分であること、漁獲データも90年代以降分のみであること、さらに非常に大きな移動を行う種であることから、資源水準は不明である。
1995〜2001年のトロール調査による体長組成から、1996〜1998年には加入量が多かったが、それ以外の年では非常に少ないことが示されたことから、本種の加入量には大きな年変動があると考えられる。

現状の資源量は横ばいと考えられるが、調査開始以降、現存量に対する漁獲量の割合が増大する傾向にある。その一方で、本種は比較的長寿であるため、一度資源が減少すると回復に時間を要することが予測される。そのため、資源を急激に減少させないように漁獲することが重要であろう。
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管理基準 |
ABC(トン) |
漁獲割合 |
F値 |
| ABClimit |
0.83 Ccurrent |
40,000 |
- |
- |
| ABCtarget |
0.8 ABClimit |
32,000 |
- |
- |
ABCは1,000トン未満で四捨五入。

- 北海域の現存量は1995年以降、33〜64千トンの範囲で増減を繰り返している
- 北海道海域の現存量は1999年以降、142〜163千トンで推移
- 現存量の動向は、横ばい傾向
- 資源水準は不明
- 加入量は年変動が大きく不安定

- 調査開始以降、現存量に対する漁獲量の割合が増大傾向
- 成長が遅く、比較的長寿であるため、資源を急激に減少させないように漁獲する必要がある
- 加入量の年変動が大きいため、若齢魚を含めた今後の資源動向に注意が必要
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