| ブリ |
Seriola quinqueradiata |
| 太平洋系群 |
担当:中央水産研究所 |

| 寿命: |
7歳程度 |
| 成熟開始年齢: |
3歳 |
| 産卵期・産卵場: |
冬〜春季(3〜6月)、主に薩南・日向灘〜四国沖 |
| 索餌期・索餌場: |
夏〜秋季、太平洋地先全般 |
| 食性: |
稚魚は動物プランクトン、10cm以上では魚食性となり、いわし類やあじ、さば類など |
| 捕食者: |
流れ藻に付随する時期には共食いする |



ブリは大型定置網の主要な対象種で、太平洋側では2001年には定置網による漁獲が52%、まき網で32%であり、釣りや刺し網でも漁獲されている。4〜5月には太平洋岸(主に薩南〜熊野灘)ではモジャコ採捕が行われている。引き続き小型魚は沿岸の定置網に入網する。若齢魚は太平洋沿岸に広く分布し、一部は太平洋北区まで回遊する。古くはブリ銘柄の大型魚の漁獲が多かったが、近年では若齢魚中心の漁獲となっている。

鹿児島県から岩手県地先におけるぶり類の漁獲量は1985年に1万トンを下回っていたが、その後増加し1995年には1万8千トンを記録した。1997年は1万5千トンを下回り、1998年は1万2千トンとなった。1999年は1万5千トンに増加し、2000年には急伸し3万1千トンとなった。2001年の漁獲量は2万6千トンと推定される。外国漁船による漁獲はない。ぶり類の漁獲量にはブリの他にヒラマサ、カンパチを含んでいる。




年齢別資源尾数をPope(1972)の近似式を用いて試算した。3歳以上の最高齢グループと2歳の資源尾数については、平松(2001)の方法により、プラスグループを考慮して計算した。漁獲係数については、最高年齢3歳以上と2歳の値が等しいと仮定した。最近年である2001年の漁獲係数は、1997年から2001年までの5年間の平均値とした。

資源量は1990年代に増加傾向を示し、1998年には5万トンを上回り、2000年の資源量は9万8千トン、2001年には11万8千トンと推定された。木幡(1986)は、神奈川県、三重県、高知県の定置網による漁獲量を指標として、1950年代前半までを高水準横ばいの年代、それ以降を長期減少の年代と呼び、1980年代半ばのブリ成魚の資源水準は50年代半ばの14%にまで減少していると推定している。近年のブリ成魚の資源尾数は1980年代半ばに比べてやや増加しているが大きな回復は示していない。また、2000年および2001年の漁獲量および資源量の急伸は、主に0歳魚および1歳魚の若齢魚によっている。

加入量あたり漁獲量を検討した結果1997年〜2001年の平均のF(現状のF)はFmaxを大きく上回っており、漁獲に占める若齢魚の割合が高いため、資源量は増加しているなかでも漁獲圧を削減し漁獲量を現状程度に押さえることとする。中水準で増加傾向の本資源については、FlimitとしてはF0.1を採用する。Ftargetとしては安全率を見込んでFlimit×0.8を用いる。現状のFで漁獲開始年齢を0歳から1歳とした場合は、加入量当たり漁獲量が1.8倍増加する。漁獲開始年齢の引き上げも有効な管理方策として提言できる。
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管理基準 |
ABC(トン) |
漁獲割合 |
F値 |
| ABClimit |
F0.1 |
25,000 |
15% |
0.22 |
| ABCtarget |
0.8 Flimit |
21,000 |
12% |
0.18 |
F値は各年齢の単純平均
漁獲割合=ABC/資源重量
資源量は1月の値

- 1950年代前半までブリ成魚が多く漁獲された資源の高水準期であり、その後減少した
- 1990年代から資源量は増加傾向にあるが、ブリ成魚の回復には至っていない
- 2000年生まれは卓越年級群であった

- 成魚を中心に資源量の増加を目指す
- 若齢魚中心の漁獲を改善するため、資源が増加傾向の中でも漁獲圧を削減することが必要
- 0歳魚から強い漁獲係数で利用されている現状から、漁獲開始年令の引き上げも有効な管理方策として提言できる
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