| ブリ |
Seriola quinqueradiata |
| 対馬暖流系群 |
担当:日本海区水産研究所 |

| 寿命: |
7歳以上 |
| 成熟開始年齢: |
2歳 |
| 産卵期・産卵場: |
冬〜初夏 (2〜7月)、東シナ海の陸棚縁辺部を中心として、九州沿岸から山陰地方にかけての海域 |
| 索餌期・索餌場: |
夏から秋季、九州沿岸、日本海沿岸海域、青森県太平洋岸および北海道沿岸海域 |
| 食性: |
稚魚は動物プランクトン、未成魚以降はいわし類、あじ類、いか類などの浮魚やおきあみ類の他、ヒイラギ、イサキ、ネンブツダイ、たい類などの底魚も捕食 |



漁業の主体は定置網およびまき網である。近年10カ年の平均は、日本海北区 (青森県太平洋側と北海道を含む) では定置網が約61%、まき網が約27%で、日本海西区では定置網が約34%、まき網が39%を漁獲する。その他、釣り漁業によっても漁獲され、九州沿岸では重要である。漁獲統計ではぶり類として計上されるため、漁獲量にはブリの他にヒラマサとカンパチを含む。

漁獲量は1970年の3万8千トン以降漸減して1988年には2万1千トンになったが、その後増加傾向に転じた。2000年の漁獲量は4万5千トンを記録し、2001年は3万7千トンである。なお、ぶり類漁獲量には、1992年以前は西部大中型まき網漁業の漁獲量が計上されていない。青森県太平洋側と北海道における1993年以前の漁獲量は千トンに満たなかったが、近年は回遊の北偏傾向がみられ2000年には8千トンを越えている。




漁獲量の動向と※来遊量指数から、資源評価を行った。来遊量指数の解析は以下の手順によった。まず、対馬暖流域の主要定置網のうち1985〜2002年にかけての銘柄別漁獲量を、0歳、1歳および2歳以上の年齢別漁獲量に分解した。次に、年齢別漁獲量を解析し各年齢の来遊量指数を求めた。この2つの情報から資源の水準と動向を評価した。
※来遊量指数:定置網の銘柄別漁獲量をもとに算出した指数。高いほど日本海全域にある定置漁業への来遊量が多いことを示す。

対馬暖流域の定置網への0歳と1歳魚の来遊量指数は、各年間に変動はあるものの比較的安定している。一方、1999〜2001年の全体の漁獲量は、1996〜1998年に比べて増加している。しかし、2歳魚以上の来遊量指数は1994年以降減少傾向にある。近年の高年齢魚の来遊は北部海域で高位であり、新潟〜石川県内浦の定置網で2歳魚以上の漁獲が高水準である他、山形〜青森県・北海道などにおいても全体の漁獲量が顕著に増加している。一方、山陰〜九州では漁獲量が減少している海域もあり、特に高年齢魚の分布が北部に偏る傾向が続いている。対馬暖流系ブリの資源は1980年台後半〜1990年代前半に増加し、1994年以降は2歳以上の魚が若干減少した可能性があるが、現在では中位水準を維持していると推察できる。

漁獲量と来遊量指数から判断すると、資源水準は中位で、横ばい傾向にあると考えられる。このことから、資源を適切な水準に回復させるためには、漁獲量を減少させる必要がある。近年3カ年の漁獲量に資源を適切な状態に回復させることを考慮した係数0.9を乗じて限界 ABC、また限界ABC に安全率0.8を乗じて目標 ABC を算出した。
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管理基準 |
ABC(トン) |
漁獲割合 |
F値 |
| ABClimit |
0.9Cave-3yr |
36,000 |
- |
- |
| ABCtarget |
0.8ABClimit |
29,000 |
- |
- |
F値は各年齢の単純平均
漁獲割合=ABC/資源重量
資源量は1月の値

- 各年齢の来遊量指数は、比較的安定
- 1999〜2001年の漁獲量は、1996〜1998年に比べ増加
- 漁獲量は北部海域で増加傾向
- 2歳魚以上の来遊量指数は低位

- 資源を適切な水準に回復させるため漁獲量を減少させることが必要
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