平成14年度資源評価票(ダイジェスト版)
ソウハチ Hippoglossoides pinetorum
オホーツク海域+北海道西 担当:北海道区水産研究所


寿命: 5歳以上
成熟開始年齢: 2歳
産卵期・産卵場: 4〜7月、主な産卵場は増毛〜留萌沖(水深50〜60m)、美国〜古平沖(水深80m)
索餌期・索餌場: オホーツク海および日本海北海道岸の陸棚域と水深300m以浅の陸棚斜面
食性: 成魚はイカナゴ、タラ類幼魚、オキアミ類、クモヒトデ類、多毛類、小型魚、イカ類、エビ類、二枚貝類を捕食
捕食者: 不明



ソウハチは、日本海では主として沖合底びき網(大部分がかけまわし)と刺し網によって漁獲されている。沖合底びき網は10〜3月に索餌群を、刺し網は4〜7月に産卵群を漁獲している。刺し網の漁場は沿岸域にあり、沖合底びき網の漁場は、刺し網漁場の沖合に形成されている。オホーツク海においても、沖合底びき網と刺し網が主要な漁業であるが、日本海に比べてその漁獲量は少ない。沖合底びき網では主漁期は9〜12月である。


1970年代後半までは、本系群の総漁獲量は3.5千〜6千トンと高い値で推移しており、特に沖合底びき網による漁獲が総漁獲量の8割前後を占めていた。その後、総漁獲量は急激に落ち込み、1982年には2千トンを切るまでに減少した。それ以降の漁獲量は増加傾向にあったが、1993年の約3,000トンをピークに減少に転じ、2001年には1,945トンになった。漁獲の大半は、日本海で得られている。



沖合底びき網漁業および沿岸漁業の漁獲統計を解析し、資源評価を行った。CPUEの近年の増加は、ソウハチを対象とした操業の増加によるためと考えられ、必ずしも資源量水準の変化を表すものではないと思われるため、漁獲量の経年変化から資源動向を推測した。


1970年代の漁獲量から比べると、最近の漁獲量は低水準である。また、日本海沿岸南部の漁獲量が加わった1985年以降の過去18年分の漁獲量の変化から資源水準を、また過去5年間(1997〜2001年)の漁獲量の変化から資源動向を判断すると、資源水準は低位で資源動向は減少傾向にある。


利用できる情報は漁獲係数を資源管理基準とするのに不十分であるため、平均漁獲量に係数を掛けてABCを求めた。資源状態が低位で減少傾向にあることから、ABClimitは過去3年(1999〜2001年)の漁獲量が約2千トンで安定している期間の平均漁獲量に、資源回復のための係数を0.8として、ABCtargetはABClimitに、予防的措置のための係数を0.9(漁獲量の変化が少ないためデフォルト0.8より高い値とした)として、これらを乗じて算定した。

  管理基準 ABC(トン) 漁獲割合 F値
ABClimit 0.8 Cave 3-yr 1,640
ABCtarget 0.9 ABClimit 1,480


  • 1970年代から比べると、最近の漁獲量は低水準
  • 1985年以降の過去18年分の漁獲量の変化から資源水準は低位
  • 過去5年間(1997〜2001年)の漁獲量の変化から資源動向は減少傾向


  • 平均漁獲量に係数を掛けてABCを算定
  • ABClimitは過去3年(1999〜2001年)の平均漁獲量に、資源回復のための係数0.8を乗じて算定
  • ABCtargetはABClimitに、予防的措置のための係数0.9を乗じて算定