平成14年度資源評価票(ダイジェスト版)
ハタハタ Arctoscopus japonicus
日本海西区 担当:日本海区水産研究所


寿命: 5歳
成熟開始年齢: 1歳
産卵期・産卵場: 12月のごく短い一時期に沿岸藻場で産卵される
西区には、まとまった産卵場がない
索餌期・索餌場: 未成魚期以降の分布・回遊に関する知見は少ない
食性: 主食は端脚類、オキアミ類、魚類
捕食者: 大型魚類によって捕食されるが、実態は不明


当海域では、兵庫県以西では主に沖合底びき網、京都府以北では小型底びき網によって漁獲され、兵庫・鳥取両県の水揚げが多い。漁獲の中心は禁漁期前の4〜5月、禁漁明けの9月で、11〜12月に少ない。


当海域におけるハタハタの漁獲は、1988年まではおおむね5,000トンを超し、比較的安定した水準を保ってきた。90年代に入ると、漁獲量はやや低めの水準で推移しているが、1992年以降の10年間も大きな上下動は見られない。1997年以降の5年間では漸増傾向にある。





漁獲量の推移とともに、沖合底びき網漁業漁獲成績報告書に基づく漁場別漁獲統計を解析し1980年以降22年間の資源量指数の推移を求めた。加えて、鳥取・兵庫両県における漁獲物の体長組成から、近年の加入状況、漁獲物の年齢構成を考察した。


沖合底びき網(1そうびき)の資源量指数は大きな変動を示しつつも1993年以降は横ばいないし漸増傾向にあると見られる。各県の調査によれば、近年、冬から春にかけて1歳魚が高い割合で現れ、加入が順調であることがうかがえる。これらのことから、資源水準は中位で、その動向は横ばいと判断される。


過去10年間の漁獲動向から、本資源は長期的に安定した状態にあると思われ、近年の漁獲努力を継続する限りにおいては資源状態が急激に悪化するとは考えにくい。従って、最近5年間の平均漁獲量を指標とし、ABCを算定した。ただし、西区ハタハタが由来するとされる朝鮮半島側の再生産状況が、近年著しく悪化しているとの指摘もあり、今後の漁獲動向、加入状況等を注意深く見守る必要がある。

  管理基準 ABC(トン) 漁獲割合 F値
ABClimit Cave5-yr 3,900 - -
ABCtarget 0.8 ABClimit 3,100 - -


  • 漁獲量と沖合底びき網(1そうびき)による資源量指数は、過去10年間、おおむね安定した状態にある
  • 過去5年間については、漁獲量・資源量指数ともに増加傾向
  • 近年、冬から春にかけて1歳魚が高い割合で現れ、加入が順調と思われる


  • 漁獲圧を高めることなく、資源状態を維持する
  • 過去10年間の安定した資源状態に鑑み、管理目標は過去5年間の平均漁獲量を目安とし、1歳魚の加入状況、漁獲物の年齢構成などから資源状態の観察を行っていく