| トラフグ |
Takifugu rubripes |
| 伊勢・三河湾系群 |
担当:中央水産研究所 |

| 寿命: |
6歳以上 |
| 成熟開始年齢: |
雄2歳、雌3歳 |
| 産卵期・産卵場: |
春季(4〜5月)、三重県安乗沖、愛知県渥美外海出山周辺水域が知られている |
| 索餌期・索餌場: |
周年、沿岸域 |
| 食性: |
仔魚後期までは専ら動物プランクトン、稚魚は小型甲殻類、未成魚はイワシ類その他の幼魚およびエビ・カニ類で、成魚はエビ・カニ類、魚類を好んで食する |
| 捕食者: |
大型魚類など |




主に延縄、小型底びき網、まき網により漁獲され、漁獲量はおおむね4〜6年間隔で発生する卓越年級群の影響により大きな変動を示す。発生年の10月には漁獲加入するが、その後の高い漁獲強度の影響をうけて資源量は急速に減少することから、成長乱獲の状態にあると考えられる。当歳魚の占める比率は、湾内で操業する小型底曳網において86%を占めるなど全体でも50%を上回るが、重量比では20%に過ぎない。1歳魚は主に延縄で漁獲され、尾数比で40%、重量比で57%を占め、本系群において漁獲の中心となっている。
毎年約30万尾の人工種苗が放流されている。

伊勢・三河湾系群の漁獲量は、4〜6年間隔で発生する卓越年級群の影響により大きな変動傾向を示す。近年では1999年級群が卓越年級群であったことに伴って、2000年の漁獲量は350トンを上回る豊漁となった。



1993〜2001年の月別漁業種類別年齢別漁獲尾数および漁獲重量の資料を用い、満年齢に達する月を4月として、1ヵ月間を漁期単位としたコホート計算によって資源量を推定した。計算条件として、最高齢最終漁期単位(ここでは満3歳の3月とした)の漁獲係数は直前の月(満3歳の2月)と平均値が同じになるように設定した。また直近年3月の漁獲係数については、年齢群別に直近3年間の同月の平均値となるように設定した。

卓越年級群となった1999年級群は平年の3〜8倍の規模で発生したと考えられるが、高い漁獲圧により同年級群は2001年にはほぼ消滅したと考えられる。また最も直近の年級群である2001年級群については、資料に乏しく誤差が大きい可能性があるものの、平年よりも相当に高い水準で加入したと思われる。成長乱獲の状態にあると考えられることから、現在の漁獲率を低減して資源の有効利用を図る必要がある。

本系群は極めて高い漁獲圧にさらされており、現在の漁獲強度は成長乱獲の状態にある。漁獲率の目標値として加入量あたりの最大漁獲量が得られる漁獲率(Fmax)を採用し、ABCの算定を行った。Fmaxを達成することにより、不定期に発生する卓越年級群の有効利用が図られるとともに、放流されている人工種苗の漁獲回収効果が高まることも期待される。また漁獲開始月の遅延は加入管理の観点から効果の高い管理方策の一つであり、平成14年度から取り組むこととなった小型魚再放流の実施期間について更に検討を進める必要がある。
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管理基準 |
ABC(トン) |
漁獲割合 |
F値 |
| ABClimit |
Fmax |
110 |
46% |
0.5 |
| ABCtarget |
0.62 Fmax |
77 |
31% |
0.31 |
F値は年間値で示す
漁獲割合=ABC/資源重量
資源量は10月の値

- 資源量は4〜6年間隔で発生する卓越年級群の加入によって大きな変動を示す
- 漁獲強度が極めて高く、成長乱獲の状態にある
- 現在の漁獲率を低減して資源の有効利用を図る必要がある

- 加入量あたりの最大漁獲量が得られる漁獲率(Fmax)を達成することにより、不定期に発生する卓越年級群の有効利用が図られる
- 上記の管理方策は放流されている人工種苗の漁獲回収効果を高めることにもなる
- 小型魚を保護するため、再放流等による漁獲開始月の遅延期間をさらに検討する必要がある
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