| キチジ |
Sebastolobus macrochir |
| オホーツク海+北海道南+根室海峡 |
担当:北海道区水産研究所 |

| 寿命: |
不明 |
| 成熟開始年齢: |
不明 |
| 産卵期・産卵場: |
冬〜春季(2〜5月) |
| 索餌期・索餌場: |
北海道太平洋海域では水深200〜900m、オホーツク海では水深400〜1,200mに分布する |
| 食性: |
クモヒトデ類、多毛類およびエビジャコ類など |
| 捕食者: |
マダラ(捕食量は多くないと考えられる) |



沖合底びき網漁業のほか、えび桁網漁業、刺し網漁業、およびはえなわ漁業などの沿岸漁業により周年漁獲されている。

北海道周辺のキチジの漁獲量は、北海道太平洋海域、オホーツク海、および根室海峡のいずれの海域・漁業においても、単調な減少傾向にある。1980年代後半に2,000トンを超えていた全漁業漁獲量は、1999年には1,000トンを割り込み、2001年の漁獲量は636トンまで減少した。
1996年以降、オホーツク海においてロシア漁船がキチジを漁獲していると見られるが、漁獲実態の詳細は不明である。




年齢と体長の関係が不明であるため、年齢別漁獲尾数の算出は困難である。また、漁獲量の大半を占める刺し網漁業のCPUEが把握できていないなど、数値解析を行うための資料は十分でない。一方、調査船を用いたトロール調査により北海道東部太平洋海域におけるキチジ現存量の推定値が得られているが、3年間のみの結果であることと、推定値の信頼区間が広いことから、現状では資源動向を論じるには至らない。そこで、近年の全漁業漁獲量の変化から資源動向を推察した。漁獲量の算出には、沖合底びき網漁業および沿岸漁業の漁獲統計を用いた。

漁獲量のデータがそろう1985年以降の過去17年分の全漁業漁獲量の値から、現在の資源水準は低位と判断された。また、1995年以降の全漁業漁獲量の変化から、資源動向は減少傾向と判断された。
漁獲物の体長組成を調べた結果、漁獲物の大半が未成魚で占められており、親魚の添加が十分でないと考えられ、加入乱獲の可能性が高いと推察された。また、オホーツク海と根室海峡では、漁獲物に占める成魚の割合が高かったが、漁獲量の減少が続いており、加入乱獲の可能性が高い。いずれの海域においても、2001年の漁獲物には豊度の高い年級群の出現を確認できなかった。

近年の漁獲量は毎年およそ115トンずつ減少し続けており、今後もこの傾向が続くとすれば、2003年の漁獲量は400トン前後まで落ち込む。資源量が低水準にあり、さらに減少を続けているため、現在の漁獲圧を半分程度する対策が必要と考えられる。この場合、2003年の漁獲量は約200トンと見積もられ、この水準に漁獲圧を抑えることが資源の回復を図るためには必要と判断し、ABClimitを設定した。また、ABCtargetについては、資源水準が低下した場合の動向が予測できないため、安全率を通常よりも低く設定した。
未成魚を成熟まで獲り残し、再生産に振り向けることが、資源状況の改善に有効に働くことが期待され、漁獲物のサイズ制限、生育場の禁漁措置、さらに混獲以外は認めない全面禁漁措置も必要と考えられる。
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管理基準 |
ABC(トン) |
漁獲割合 |
F値 |
| ABClimit |
0.3Cave 3-yr |
225 |
− |
− |
| ABCtarget |
0.6ABClimit |
135 |
− |
− |

- いずれの海域においても、漁獲量は単調な減少傾向にある
- 加入乱獲の可能性が高い
- 2001年の漁獲物には豊度の高い年級群の出現を確認できない

- 大幅な努力量の削減が必要
- 若齢魚の保護対策が必要であり、全面禁漁も選択肢のひとつ
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